^_^こんにちは!□ましゅまろ□です!
肺炎に引き続き、子どもの病気で多い腸炎の入院がどれだけの期間かかるか、ということです。
冬だとノロウイルスがはやっていきますが、腸炎で入院が必要になった場合はどれぐらいかかるか知りたいところです。
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子どもの腸炎の入院は2~3日が多い
子どもの腸炎の場合は、入院した日をふくめて2~3日が多いです。
腸炎で入院が必要になるのは、吐いたりして食事や水分がとれなくなって脱水になっているようなときですが、腸炎がどれぐらいで治るのかを知っておくことでどれぐらい入院が必要なのかがわかってきます。
肺炎と同じで、その子が腸炎になったウイルスなどの種類によってかわるのですが、多くの場合は最初の12時間ぐらいが特に症状が激しく、それから治ってくることが多いということが理由です。
ノロウイルスを例にとると、特に嘔吐症状が激しくでるウイルスですので10回以上吐いています!ということで外来にくることもしばしばですが、12時間こえてくると吐くのがおさまってきます。
ただし、それだけ吐いていると体力をごっそりとられているので回復まで1~2日ぐらいかかりますので、だいたい入院期間が2~3日になります。
退院の目安は嘔吐の有無と食事・水分量
病気のひどさによって入院期間が決まるというのは納得いただけるかと思いますが、では、どういう点に注目して退院を決めているのでしょうか?
腸炎の場合の退院の目安は吐くのがおさまっているかどうかと、飲めたり食べたりできているかどうかです。
そもそも、吐き続けているとせっかく食べたり飲んだりしたものも出てしまいますので脱水にかたむいていきます。
まずは最低限、吐くのが完全におさまる必要があります。
吐くのおさまったあとは食べたり飲んだりできるようになってくるはずですが、やはり人によって体力の差や、ウイルスによって削られた体力には違いがあります。
吐くのがおさまっても、体力がおいつかずなかなか水分がとれない子もいるので、脱水にならないように点滴を続けて体力の回復を待つ必要があります。
食事より水分量が先にもどってきます。
食事がとれるのがベストですが、糖分や塩分を含んだ水分(スポーツドリンクなど)が十分とれるようであれば退院を考え始めます。
たまに、全然食べる量がもどらなかったり、回数はへったけど嘔吐が続くという子がいます。
それはなぜか?というと腸炎というのが腸にダメージを受ける感染症なので、一定以上ダメージをうけてしまうと腸の動きがストップしてしまい食べたり飲んだりしたものが先にいかなくなってしまうからなのです。
専門用語では麻痺性イレウスといいます。
だんだん治ってはきますが、かなり時間がかかってしまいます。
下痢は入院に関係ない
特殊なケースをのぞけば、下痢は入院・退院の決定的な要因にはなりません。
特殊なケースというのはコレラみたいな、水分も栄養分もすべて出て行ってしまうような激しい下痢を起こす場合ぐらいです。
もちろん、下痢も無いにこしたことはありませんが、下痢が続いていても食べて飲めていれば退院しても大丈夫です。
ただし、感染力は残っていると思われますので注意してください。
ウイルスの種類などでもかわる
代表的なウイルスの種類についてお話します。
ノロウイルス
おそらく一番有名な腸炎ウイルスではないでしょうか?
感染源で一番有名なのは生の牡蠣です。
高齢者の方だと、命を落とす原因にもなるぐらい激しい嘔吐・下痢を起こします。
ただし、症状は激しいのですが、瞬間的に激しいだけなので、1日以上その激しさが持続することはありません(瞬間的というかどうかですが・・・)
最初のつらい日を乗り越えれるかどうかがポイントなので、乗り越えれなかったら点滴or入院での点滴です。
1日ぐらいで回復にむかうので体力の回復も考えて2~3日ぐらいの入院が多いです。
ロタウイルス
ワクチンもあるので、お子さんの予防接種で病院に行ったことがある方は名前はご存知だと思います。
なかなか、嫌な思い出いっぱいのウイルスです。
腸炎は、一般的に1日ぐらいで回復にむかうことが多いなかで、ロタウイルスは長引きます。
2~3日ぐらいは嘔吐し、高熱も続きます。
2~3日も嘔吐と発熱がつづけば誰でもぐったりするので入院の可能性が非常に高いウイルスです。
僕が小児科になりはじめた時はまだワクチンがなかったので、流行期である4月ぐらいで嘔吐の患者さんがくれば高確率でロタでした。
入院もロタだらけになり、病棟中が吐く患者さんばかりというなかなか激しい状況になりました。
最近はワクチンを受ける人が増えたおかげでめっきりみなくなりました。
腸炎の治療成功のコツ
少しでもはやく治そうとする場合のキーワードは「無理をしない」です。
吐いた直後は、のどがかわいているので水分を欲しがりますが、思いに任せて水分をあたえるとグビグビ飲んでオエーッと吐くのがよくある話です。
無理をせず、嘔吐した直後は30分~1時間は休憩したあと、コップ半分ぐらい飲ませるか、細かくきざむ場合はペットボトルのフタ1杯分ぐらいの水分を数分おきにあげるというやり方にします。
かなりまどろっこしいですが、胃や腸には優しいです。
数時間吐かずに、そこそこ元気になれば、そこまで強く気にしなくてもよいです。
また、整腸剤は即効性はないものの、治療としてはとってもおススメです。
整腸剤というのは乳酸菌という善玉菌のかたまりなので、腸炎ウイルスという悪玉菌(ウイルスなので菌ではありませんが)的なやつらを輩出するという作用があります。
吐いてしんどい時には「無理をせず」飲ませる必要はありませんが、飲めるようであればしっかり内服してください。
そして、飲むもののポイントです。
スポーツドリンクやOS-1がおすすめです。
いずれも、生きていくのに必要な糖分・塩分・水分が含まれています。
それらが無理なら少しうすめたジュースです。
濃いジュースは下痢になりやすくなります。
実はさけたいのは水やお茶です。
絶対ダメ、というわけではないのですが、食事が全くとれない状態で水やお茶ばかり飲んでしまうと身体の塩分がどんどんうすまってきてしまいます。
血液検査で極端に塩分が低くなっている子がいますので注意です。
腸炎の時の水とお茶は、他に飲めるものがない場合に限定しましょう。
以上をまとめると
吐かなくなり、飲めたら退院
麻痺性イレウスになったら長引く
治すコツは「無理をしない」
今回の記事が参考になれば幸いです!
OS-1(オーエスワン)はドリンクタイプとゼリータイプがあります。
発症は急ですので、夜中に発症したらドラッグストアがあいていない!ということもあります。
たくさんはいりませんが、少しだけでもストックしておくと安心です。
自分自身が腸炎になった時は、ゼリータイプがおいしかったです。
大塚製薬経口補水液 オーエスワンゼリー<200g・口栓付パウチ>
友達はドリンクタイプがおいしいといっていましたが、少し塩見のあるスポーツドリンクなので好みは人それぞれです。
大塚製薬経口補水液 オーエスワン<500mL>
それでは!