健診

1歳6ヵ月健診で小児科医がチェックしている項目

こんにちは、□ましゅまろ□です。

本日は健診シリーズ2つめ、1歳6ヵ月健診について小児科医の立場でチェックしている項目について書いていきたいと思います。

最近は1歳6ヵ月の時に市町村からのハガキの通知がきて、1歳7ヵ月に健診を受けるというパターンが増えてきました。

4か月健診と比べるとチェックする項目は実は少なくなります。

1歳6ヵ月までに生まれつきの病気はかなりチェックをうけて病院をすでに受診しているケースがふえるので新たにみつかる身体の病気は少なくなります。

なので、月齢が小さいほど身体の病気のチェックの重要性がつよく、月齢がすすむごとに精神的・運動の発達のチェックが大事になってきます。

 

 

Contents

やっぱり大事なので体重と身長

どの月齢・年齢でも体重・身長は大事な要素です。

しっかりご飯をたべたりできないと体重はなかなか増えません。

とはいえ、診療していて気付いてきましたが、食べる子と食べない子の差がまぁ、大きいこと(@_@;)

お母さんが何もやっていないとか、何も考えていないとか、努力していないとか、そんなことはなく、

むしろ、徹底的にクックパッドみている、食材をいろいろ変えてみる、味付けもかえてみる、ごはんの温度もかえてみる、やわらかさも変えてみる、ブログで調べる、など程度は人によって変わりますが、本当にいろいろされています。

それだけ頑張っても食べない子がいて、疲れてしまって健診に来られた時には燃え尽き症候群状態で何も今はできてません、という人はおられますが(;^ω^)

がんばって難しい場合は、一人ではなく複数で解決するのが、子育てにかぎらずビジネスでもなんでもそうです。

ですので、いろんなひとの話聞いていると健診で体重のこと言われて怒られるのではないか?と不安になる方もあると思いますが、怒ったりしたいと思っているわけでもなく、やっぱり何かお手伝いしたい!という人がこういう事業にかかわっているので安心してください。

また中には病気で体重が増えていないひともごくまれにいますので、病気のチェックもしていきます。

 

 

1歳6ヵ月の運動発達

発達といっても項目が分かれます。

運動の面について説明します。

 

一人で歩けるかどうか

一人歩きの目安は1歳ちょうどぐらいです。

とはいっても、幅はかなりあります。

早い子だと、一歩踏み出した!というのが生後10ヵ月のときもありますし、ハイハイが鬼のように上手で歩く必要性を感じない子はハイハイのみで生きるかのごとく、なかなか歩き出しません。

1歳6ヵ月時点で歩けないからといって、即異常だ!というわけでは決してありません。

ただ、目安として1歳6ヵ月で歩けるようになる子は多いので、歩けていない場合はフォローさせていただいています。

 

積み木をつめるか

歩くのが粗大運動(大きな動き)と言われるのに対して、積み木は微細運動(指先を使うような細かい動き)をみています。

目安としては四角い積み木をつめるかどうかです。

実際には、小児科の診察の場でチェックする時間がないので、今まで健診にいったところでは事前に保健師さんがやってくれていました。

 

 

1歳6ヵ月の精神発達

精神的な発達、いわゆる心の発達のチェックポイントが増えてくる時期です。

よくチェックしている項目について書いていきます。

 

親の言うことが分かるかどうか

「おもちゃとって」「手をふって」「こっち来て」
といった簡単な指示が伝わるかどうかです。

まだできない、そこまでうまくいかない、という時にオススメなのは、うまくいった時にびっくりするぐらい褒めることです。

お笑い芸人ですらびっくりするぐらいオーバーにやるとよいです。

子どもは、親が喜ぶとうれしいものです。

うまくいったらめっちゃ喜んで、子どもにフィードバックしましょう!

同じ後輩でも、食事をおごった時に反応がうすい後輩と、目をキラキラさせる後輩なら、またおごってあげたくなるのはどっちでしょう?と同じ感覚です。

 

意味のある言葉の数

ちゃんとした言葉になっていなくてもいいですが、意味が伝わる言葉をいえていることが大事です。

ぶーぶー→車
わんわん→犬
あんあんあん→アンパンマン(文章でかいたら全くわかりませんね、あんあんあん)

言葉の数としては5つ以上は自信もってオッケー、4つはまずまず、3つがきわどく、2つ以下は少ないと判断します。

1歳6ヵ月で3語以上しゃべれる子は90%といわれますが、数え方でじゃっかん差がでると考え

3語以下の場合は僕はフォローさせていただいています。

 

二語文

二語文をこの項目でいれましたが、言えなくて大丈夫です。

二語文は具体的には

・ぱぱかいしゃ
➡ぱぱ+かいしゃ
➡パパは会社に仕事に行っている

のように主語+述語(述語ではありませんが、述語のような役割になる言葉)的な2つの言葉で構成され意味になっている文です。

目安は2歳以降にいえることなので、1歳6ヵ月で言えなくても問題ありません。

でも、個人的なこだわりとして、「二語文しゃべれますか?」と聞かれると、「あ、次に必要なステップなのかも」と思ってもらって練習をはじめるきっかけになってくれたらいいな、と淡い期待をいだいています。

 

 

 

というわけで、1歳6ヵ月健診でみている小児科医のチェックポイントを概説しました。

お役に立てると幸いです!

それでは!

Photo by Brandless on Unsplash

ABOUT ME
□ましゅまろ□
関西で小児科をしている□ましゅまろ□です。歴は10年こえました。病気のお子さんを、大変で忙しいなか通院されているご家族をみて、情報があれば自宅で休めたのに、、、というところから、情報発信することにしました。少しでもお役にたてたら幸いです。