^_^こんにちは!□ましゅまろ□です!
本日の話題は「アザ」です。
自転車でこけたりした時にできる、いわゆる「あおたん」です。
専門用語では「紫斑」といいます。
自転車でこけるみたいな状況があれば、アザができるのは当たり前ですが、軽くぶつかっただけ、とかそもそもぶつかってさえいない!のにアザができるのは変です。
アザができる原因がわからない時には何かの病気があるのではないか?と考える必要があります。
子どもで特に考える病気は4つです。
それぞれについて解説していきます。

Contents
アザができる原因は血小板か凝固系の異常を検査
アザができる原因を考える時に大事になるのが、ケガを治す仕組みを理解することです。
出血した時に血が固まるシステムである、専門用語で凝固系というもの。
また、血をとめる材料になる血小板の存在です。
ケガをして血が出てしまった場合、血をとめる必要があるので凝固系というシステムに沿って、材料である血小板をつかって出血を止めようと体は反応します。
つまり、材料である血小板が少なくなってしまう状況、もしくは凝固系というシステムの異常を考えていきます。
この2つは血液検査で分かります。
血小板は数値としては少なくとも3万未満(正常はだいたい10万~30万)になっているとかなり少なく治療対象です。
凝固系はAPTT、PTなどをみます。
免疫性血小板減少性紫斑病(ITP)
血小板が減ってしまうことで紫斑(アザ)ができてしまう病気です。
免疫のシステムが血小板を破壊してしまうことでおこります。
血小板が減っていることは血液検査ですぐ分かります。
(厳密には他の病気でないかを確認したうえでの総合的な判断になります)
血小板が3万未満で紫斑の程度がつよかったり、口の中の粘膜に出血がみられたら治療対象です。
もしくは血小板が1万未満であれば、それだけで治療対象です。
治療はグロブリン製剤というものを使います。
2,3日後にはある程度数値がもどっていることが多いですが、回復していなければ再度治療を行います。
回復してからも、しばらくしてから血小板がまた下がってくることがあるのでチェックしていきます。
反応が悪い場合や、半年以上完全に回復しない場合は、他の病気を考えて骨髄検査をすることもあります。
IgA血管炎(アレルギー性紫斑病・シェーラインヘノッホ紫斑病)
ややこしい病名です。
病名から考えると難しいと思うので名前は無視してください。
以前は、アレルギー性紫斑病・シェーラインヘノッホ紫斑病などといわれていましたが、現在はIgA血管炎に統一されています。
アレルギー性といわれていましたが、アレルギーは関係ありません。
免疫の物質である、IgAが血管に影響することで起きる病気です。
こちらは、血小板や凝固系はかかわらず、IgAが血管の壁にダメージをあたえることでもろくなりアザが出現します。
特徴としては、重力のかかりやすいところにアザができるので、足を中心にアザができることが特徴です。
(ひどい場合は、ひじや耳にできることもあります)
血管がもろくなったことが原因なので治療の基本は安静です。
合併症として強い腹痛や関節痛がおきることがあるので、その場合はステロイドを使用します。
うまくいけば、かなり派手な紫斑でも2~3日でかなりきれいになります。
数か月してから腎臓に影響がでることがあるので尿検査が大事になってきます。
血友病
凝固系のシステムにくみこまれている物質(凝固因子)が先天的に弱いことでおきる病気です。
凝固因子のよわくなっている程度で症状に幅がありますが、しっかりと症状がでる場合には小さいころから特に足の関節が腫れるという症状になりやすいです。
また手足を打った時に、打った衝撃以上にアザが大きいということでも気づかれます。
凝固系の検査のうち、APTTのみ数値がおかしいことで分かります。
白血病
今回あげた病気の中で一番怖いのは白血病です。
白血病は血液のガンといわれることがあります。
起きる症状は血液そのもの異常で起こります。
白血病の患者さんでは正常に血液を作ることができなくなりますので血小板の数が下がったり、凝固系に異常をおこしてアザがおきます。
血液検査を受けることで、血小板が低下、凝固系の異常のほか、貧血、白血球数の異常(実は多くなるだけでなく、少なくなることもあります)などで分かります。
白血病の患者さんは免疫に非常によわく、ちょっとした感染が一気に進行するなど非常にこわい病気ですのでしっかり診断してもらう必要があります。
まとめ
子どもでしばしばみられるアザの原因4つについて解説しました。
機会があれば、さらに詳しくそれぞれの病気について解説したいと思います。
いずれにしても、原因のはっきりしないアザ、全然治らないアザがある時には血液検査すべきかどうか病院で相談してもらうのがよいと思います。
今回の記事が参考になれば幸いです!
それでは!
Image by Belova59 from Pixabay