^_^こんにちは!□ましゅまろ□です!
本日の話題は「脳波」です。
脳波をうけたことのある人は少ないと思います。
ただ、脳波という言葉を聞いたことがある人は多いと思います。
しかし、脳波って結局何を調べてる検査?どんな病気が分かるの?ということについては知らない人が多いと思います。
どういう時にとるべきかについても解説していきたいと思います。

Contents
脳波とは脳表面の電気信号
脳波とは、脳表面の電気信号をひろっているんです。
ちなみに、脳には脳神経細胞というものがあり、電気信号を腕や足に送って動かしている、ということをご存知でしょうか?
その脳神経細胞は脳の表面にしかないんです!
表面にある神経細胞の電気的な動きを波の形におきかえたのが脳波です。
脳神経細胞は100個とか1000個というレベルではなく100億個以上あります。
そんな数の神経細胞の動きをとらえているので、脳波は細かい波になるのです。
慣れないと、ただの波線にしかみえません(笑)
脳波で見つける病気は2つ
さて、そんな脳波ですが、脳波で見つけることができる病気は基本的に2つです。
脳炎・脳症
それぞれについて解説をしていきます。
てんかん
てんかんとは、急に痙攣などをおこしてしまう病気のことです。
意識がなくなって、白目になり、腕を激しくガクガクさせている、というのが一番イメージに近いでしょうか?
力が入るもの以外にも、力がなくなってしまう、急にぼーっとする、首をカクンカクンとさせる、など実は様々な症状があります。
いずれも、脳の電気的な信号の異常が原因なので(すべてではないですが)脳波をとることで、変な電気信号が見つかれば診断に結びつきます。
脳炎・脳症
脳炎・脳症は、ウイルスの感染などが原因となり脳神経細胞がダメージをうける病気です。
命にかかわることもあり、後遺症を残すこともあるおそろしい病気です。
脳神経細胞にダメージがあることから、脳の電気的な活動もなくなってきます。
脳波検査をすると、普通なら細かいなみが、粗いゆったりした波になります。
専門用語で「徐波」といいます。
脳が活動していない、ということを表す状態ですので、緊急事態です。
脳波をとるべき症状
脳波で分かる病気は、「てんかん」と「脳炎・脳症」とお伝えしました。
つまり、この2つの病気にまつわる症状のときにとる必要があります。
「てんかん」の場合は、(熱がない時の)痙攣、意識消失が症状なので、これらがみられた時に検査を行います。
「脳炎・脳症」の場合も、痙攣と意識障害です。
脳炎・脳症の場合は感染症がかかわっていることが多いので、熱がある状態での痙攣で、熱性痙攣と違い脳炎などの痙攣は30分とか1時間とかきわめて長いことが多いです。
意識も回復しないままであれば、脳炎などを考えていきますので、しっかり脳が活動しているかをみるために脳波検査が必要です。
熱性痙攣では脳波不要?
脳波をとるタイミングで脳炎の時などにとります!その症状は「けいれん」です!というと、比較になるのが熱性けいれんです。
熱性けいれん自体は、小児科をやっていると非常にありふれた病気です。
ただし、熱性けいれんは後遺症を残すわけでも、多くは繰り返すものではないのでもありません。
何回も繰り返す人に、脳波検査を以前にはすすめていましたが、最近のガイドラインでは脳波検査を推奨しなくなっています。
なぜかというと、脳波検査で仮に異常があったとしても、熱性けいれんに対しては積極的に使うべきお薬があまりないためです。
つまり、熱性けいれんの人に脳波検査をしても得るものがあまりなく、大変な検査をうけた労力だけがかかるということになります。
もちろん、とってはいけないわけではないので、何か気になることがあれば脳波検査をしてもよいとは思います。
意外?これがあれば脳波を!
脳波検査をする症状として、「けいれん」と「意識障害」をメインでとりあげました。
この症状はいかにも神経になにかありそう!な症状なので検査が必要であることをイメージしやすいと思います。
脳波検査をイメージしにくい、でも、必要かもしれない症状というのがあります。
その病気のよくあるエピソードは、特に朝方に手に持っているコップやお箸などを急に落としてしまう、というものです。
何ソレ?という感じかもしれません。
急にぴくっとなってしまうことで物を落としてしまうという症状なのですが、このピクッとなるのをミオクローヌスといいます。
「若年性ミオクローヌスてんかん」とよばれるものです。
普段は、けいれん、というような激しい動きではないので、気づかれずにいることも多いのです。
朝方に、なぜか物を落とす、という症状の場合は一度、脳波をとってみてもいいかもしれません。
今回の記事が参考になれば幸いです!
それでは!
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