^_^こんにちは!□ましゅまろ□です!
本日は、川崎病の治療について説明していきます。
診断の難しさ(→別記事で解説)がありますが、診断がつけば治療にうつることができます。
川崎病に限らず、治療法がいくつかある病気にたいしては、標準的な治療法と、効果がなかった場合の次の治療法、といくつかに分かれてきます。
まずは標準的な治療法から理解していく必要がありますが、治療がうまくいっているのかの基準、も知っておく必要があります。
治療経過を知らないと、どこをチェックすればいいかわかりませんし、経過がわるくなってしまい、別の治療法の説明を受けた時に、急に話が変わるような感じがして、ただただびっくりしてしまうことになります。
さらに、それらを知っておくことにより、だいたい入院期間がどれぐらいになるのか、という予想にもなるので安心して治療を受けることもできます。
また、質問としてしばしば聞くのが治療費です。
莫大な治療費がかかるとなると、必要な入院と分かっていても、さらに不安になり精神的につぶれてしまうかもしれません。
子どもの場合は、治療費はあまり心配ないことも多いのですが、合わせて解説していきます。
治療はどんなことするの?
治った目安は??
そういえば治療費は、、?
このような疑問にお答えしていきます。
Contents
治療の中心はグロブリンとアスピリン
ガイドラインにも書いてありますが、川崎病と診断した時の最初の治療はグロブリンとアスピリンです。
(アスピリンに関しては、台湾である研究が進んでいて、今後立ち位置が変わる可能性があります)
特別な事情がない限りは、どこの病院でもほぼ最初にグロブリン療法を行うと思います。
グロブリンは点滴で投与する薬
では、グロブリンとはどんなお薬でしょうか?
グロブリンはタンパク質の一種で、人間だれでももっている成分です。
よく、免疫がついた、免疫がある、といいますが、その免疫をになっているタンパク質がグロブリンです。
グロブリンには、川崎病でおこっている血管炎という火事を消すという作用があるため、治療に使われます。
グロブリン大量療法、という名前がついている通り、けっこうな量を使います。
グロブリンの精製技術が高まってきたこともあり、大きな副作用がでることはほとんどなくなりました。
副作用として有名なのは、急に血圧が下がるアレルギー反応や、グロブリン自体が原因で発熱したり、頭痛が起こったり、このあたりが有名です。
数本のグロブリン製剤を、製剤の種類によりますが12時間~24時間ぐらいかけて投与します。
なかなかに高価なお薬で、体重により変わりますが1回あたりの治療で薬代だけで10万~20万ぐらいします。
アスピリンは内服
アスピリンは飲み薬で、「こな」です。
川崎病治療の最初は1日3回内服しますが、落ち着いてくると1日1回に減量になります。
アスピリンはこれまた、、、飲みにくいお薬です。
個人的には小児科でよく出る薬の中で、飲みにくいトップ3に入ると思っています。
飲むのが難しければ、内服用シロップ(主治医に言えば処方してもらえます)や、チョコアイスなどを使って飲んでもらっています。
アスピリン自体は2つの作用があり、グロブリンと同じく炎症という火事を抑える作用と、血を固まりにくくして冠動脈内での血のかたまりを作るのを防止する作用とがあります。
副作用としては血が固まりにくいため、ケガした時に出血しやすかったり、鼻血が止まりにくかったりします。
また、インフルエンザや水ぼうそうにかかっている時に内服すると、脳症のリスクがあがるため、感染しているor感染が強く疑われる時には内服を中止する必要があります。
治療効果はどこでみる?
治療効果の一番の目安は発熱です。
治療がうまくいけば、解熱してきます。
早ければ、グロブリン投与はじめた次の日に解熱しはじめ、遅くとも2日後には下がっているはずです。
逆に言えば、投与開始2日後にも発熱があれば効果が薄いという判断になります。
他にみるポイントは機嫌です。
川崎病は、おそらくかなりしんどいのだと思うのですが、熱がある間は非常に機嫌が悪いです。
機嫌がよくなったかどうかも改善しているかどうかの目安です。
川崎病の診断基準にあげられる症状もポイントです。
充血、発疹、手足の発赤、唇や舌の発赤、首のリンパ節の腫れがある子は、治療の効果があれば1~2ぐらいで改善してきます。
治療がうまくいかない時はどんな時?
治療を開始してもうまくいかないことも、もちろんあります。
治療がうまくいった場合の逆を考えていきます。
一番の目安は、やはり発熱です。
熱がいったん下がっても、また上がってきたり、そもそも熱が全く下がらなかった場合はグロブリン療法が効いていなかったと判断します。
熱の基準をどうもつかは病院によって差はでますが、だいたいは38.0℃以上としていると思いますが、僕はシビア目にみて37.5℃以上が持続したら発熱あり、と考えるようにしています。
川崎病の症状も大事で、充血が治らない、発疹が治らない、唇の赤みが治らない、といったことが目安になります。
血液検査も併用して、炎症反応や肝臓の数値の異常が改善しているのかどうかもみていきます。
それらを総合して、悪くなっていると判定せざるをえない場合は、次の手段を考えていきます。
経過不良の時の手段
解熱しないなど、治療を行っても川崎病が治っていないと判断する時には次の手段を考えていきます。
グロブリン再投与
グロブリンが最も基本となる治療ですので、2回目の投与を考えます。
川崎病を山火事にたとえた場合、1回の消火で消えない日を2回目の消火活動で消すイメージです。
免疫抑制剤など
免疫抑制剤により、川崎病の過剰な炎症をおさえる治療を行うことがあります。
やるにしても、2回目のグロブリンで効果がなかった場合に考慮することが多いように思いますが、担当の先生がどの治療が得意かでもかわります。
免疫抑制剤もいくつか種類があり、シクロスポリン、インフリキシマブなどいろいろあります。
その時の患者さんの状況によって使い分けます。
血漿交換
個人的に、もっとも効果がある治療だと思いますが、逆にもっとも負担のかかる治療ともいえます。
血液の中に、炎症をおこす物質が多くでてしまっている状況が川崎病ですので、その炎症の物質を取り除こうという治療です。
具体的には太い点滴を行い、血を出して炎症物質をとりのぞき、身体にもどす、というものです。
血を入れ替えるようなイメージです。
ぱっと聞くだけでも、手軽にやる治療ではないとイメージできると思います。
冠動脈にすでに影響が出始めている時には選択をせざるを得ないかもしれません。
入院期間はどれぐらい?
これも病院のやり方によって変わります。
僕の入院期間の目安は発症後14日ぐらい、としています。
理由は、川崎病の一番の問題である心臓後遺症の冠動脈瘤ができはじめるのが発症10日目前後というところにあります。
発症10日目前後に心臓に影響がではじめるので、そのあたりをカバーするために発症14日前後まで様子をみるようにしています。
経過がとてもよい場合限定ですが、ずっと病院にいるわけではなく、外泊などはさみながら14日ぐらいまで様子をみるということをしています。
患者さんの状況によって大幅に変わりますので担当の先生によく聞いてください。
退院してからの外来治療
退院してからは、生活の制限はほぼありません。
アスピリンの内服のみ続きます。
アスピリンの内服は心臓に何も問題なければ1~3ヶ月ぐらい内服して終了します。
あと、心臓のチェックが大事です。
おおまかには心臓のエコー検査を発症1か月目、3ヶ月目、6ヵ月目、1年後、病院によってかわりますが僕は年に1回のチェックを続け、発症5年目までチェックをし、問題なければ定期検査終了としています。
心臓に後遺症が出てしまった場合は、違うプランになりますので、よく説明を聞いてください。
治療費って実はほとんどかからない?
治療費は住まれている自治体などでかわります。
いわゆる、乳児医療(こども医療)の適応があるかどうかです。
たとえば、大阪市を例にとると、1日500円、その月あたり2日分までなので、月をまたがなければ治療費は1000円(+実費)です。
これに実費がはいりますが、そんなに高い値段にはならないと思います。
もし2割負担で計算すると、おおむね6~8万円ぐらい(+食事代などの実費)の支払いになるのでけっこうな額になります。
こども医療は市町村によって適応される家庭がかわりますのでよく確認してください。
分からなければ、病院の医事課さんにきけば教えてくれます。
今回の記事が参考になれば幸いです!
それでは!
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