^_^こんにちは!□ましゅまろ□です!
今日は、今話題の新型コロナウイルスについてです。
いろいろな情報が飛び交いますが、医療サイドとしては、論文化されたデータをもとに議論していくのが筋、と信じて発表された論文の要約をこのブログで伝えていきたいと思います。
「新型コロナウイルスにかかった9人の妊婦さんの特徴と、胎児への垂直感染について」
というような論文です。
ポイントをしぼってお伝えしていきます。
論文要約
新型コロナウイルスに感染したことが検査で確定した妊婦9人の診療録・血液検査・CT検査について検討した。
妊婦から胎児への垂直感染(胎盤や子宮を通しての感染)について調べるため、羊水・臍帯・新生児の咽頭ぬぐい・母乳を採取した。
結果:
9人の妊婦は健康な人の感染者と症状はほぼ一緒であった。
4人に咳、3人に筋肉痛、2人に咽頭痛、2人に倦怠感がみられた。
この9人は重症化したり死亡したりはなかった。
生まれてきた9人の赤ちゃんで、仮死はなかった。
羊水・臍帯・新生児の咽頭ぬぐい・母乳を6人分で調べたところ、すべてウイルスは検出されなかった。
この論文のポイント
妊娠中は感染症によわく、SARSの時には重症例が多かったので、今回の新型コロナウイルスでの感染で重症例がいないかどうかは気になるところ。
少なくとも、この論文での9人の妊婦さんでは肺炎にはなっていたが重症例はいなかった、とのことです。
数は少ないですが、新型コロナウイルスは、妊婦だから重症化するというわけではないかもしれません。
また、風疹ウイルスのように胎盤を通して胎児に感染を起こすウイルスだった場合も厄介です。
先天的な障害を起こす可能性がでてくるからです。
この9人の赤ちゃんの検討では感染を起こした人はおらず、調べることができた6人の羊水・臍帯・新生児の咽頭ぬぐい・母乳すべてウイルスは確認できなかった、とのことでした。
これは、母と胎児をつなぐ要素すべてについてウイルスはかかわっていない、ということなので垂直感染(母親から胎児への感染)を否定するデータになります。
もちろん、9人だけの話なので、広く一般化するには力足らずです。
しかし、まだ情報が少ない中では、今母乳で育てているお母さんにとっては、母乳の中にウイルスがいるわけではなさそうなので、母乳をやめる理由にはならないのは救いだと思います。
まとめ
新型コロナウイルスは垂直感染(母親から胎児への感染は)起こさない(だろう)
妊婦だからといって、重症化するわけではなさそう
母乳にはウイルスは含まれてはなさそう
※「だろう」「なさそう」みたいにふわっとした言い方になるのは、まだ数が少ない情報だからです。ご了承ください。
新型コロナウイルスの情報として、お役に立てたら幸いです。
それでは!
Image by amrothman from Pixabay
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